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Tシャツの歴史 そのB
こうして、ヨーロッパ発の下着から、船員や農民達の作業着であった時代から、
第二次世界大戦という悲惨な戦争の時代を経て、
一つの流行ファッションとして花開いたTシャツは、
次第にそれぞれの時代の文化や、社会背景の影響を色濃く受けていき、
時には、運動などのシンボルともなり、
そして、人々のライフスタイルの中に浸透していくことになっていきます。
人々は、スポーツにもTシャツを使い始めます。
運動をする際の手軽なシャツとしても愛用され、その用途向けにも、汗などの吸収性の高い、
コットンなどの素材を使ったTシャツが作られていきました。
また、パンク・ロックの次にやってきた、ラップやヒップホップのような社会風刺の強い音楽の中でも、
アーティストが身につけているナイキなどのスポーツ用品メーカーのTシャツが注目を浴び、
それがストリートファッションとして流行し、
結果的に、それがスポーツ用品メーカーや、そのブランドのイメージを高め、
ある種のファッション・ブランド化していく事になっていきます。
このラップやヒップホップシーンでは、特にサイズの大きい服装が格好が良いとされ、
アディダスやナイキなどのスポーツ用品メーカーの作る、
XXLサイズのTシャツなどが、特に人気となりました。
また、Tシャツはその製造コストの低さ・手軽さなどが特徴なのですが、
それを逆手にとるかのように、無数のロゴTシャツが蔓延する事にもなります。
これは、私たち消費者の選択の幅が大きくなることにも繋がったのですが、
他人や、メーカーがデザインしたロゴを不正コピーした違法な商品も出回ることになり、
この点については、現在でも問題視されています。
1990年代に入ると、一時期は反社会的・反抗のシンボルでもあったTシャツの、
オフィスでの着用を認める動きが出てきました。
この頃はフレックスタイム制などの、実験的とも言える、ビジネススタイルが次々考案された頃でもあり、
その中で、スーツを着けない私服での出勤を認めようとする動きの中で起こったことでした。
その様な時代背景の中、かつての大量生産時代の象徴とも言えるコットン製のTシャツが、
限定的な生産でありながら、復刻生産された時は、
とても人気の高い商品となり、そのTシャツはプレミアがつくまでになりました。
この様に、現代は多様なTシャツの楽しみ方・着こなし方があり、
特に90年代以降のライフスタイルは「より自分らしくありたい」という風潮のなか、
単に流行を追うだけでなく、個人が自分自身を表現する為のツールとしての役割も担うようになりました。
その例が、反体制的の象徴とされるジーンズとTシャツの組み合わせが、アメリカを象徴する物だとして、
ビョークなどの有名人たちによって、それらを着ないという選択肢も広がってきています。
今では、個人でオリジナルのTシャツを作ることが出来、
また、インターネット上ではオリジナルTシャツを作ってくれる業者が多数存在し、
また、私たちの町でも、プリントTシャツを作ってくれる業者が必ずある・・といった状況になりました。
Tシャツ自体も、ロゴデザインや素材のバリエーションが多様化した現在、
ブランド物といえど、その限界があり、人々を魅了して行くには、
もう一つ上をいった工夫が重ねる必要があり、また、それらは人々を魅了していくことに成功しました。
まだまだTシャツは改良・または進化の予知があるように個人的には考えています。
ヨーロッパで生まれ、アメリカに入ってから世界中に広がっていったTシャツ。
デザインや素材も多様になる中で、これからも、担う役割が大きく、
また、私たちの生活の中でも、これまで以上に、親しまれていくことでしょう。
